『とりぱん』

僕は、「モーニング」をほぼ毎号購読しているのだが、いちばん面白いのは、とりのなん子の『とりぱん』である。と強く言い切ってしまう。
そりゃー、『バガボンド』とか、たまにしか載らない『働きマン』とかも、もちろん面白いのだけれど。
少なくとも僕は、このわずか4ページの連載を読みたいがために、「モーニング」を買っています。

“大文字の物語”(それこそ『バガボンド』のような)は、それはそれでとても面白いものだ。それは否定しない。というか好きだ。
でも、その一方で、一見地味で取るに足らないような日常を描いた作品にも、同じように惹かれるんだ。
僕がこの漫画のすごいと思うところは、その日常から見事に“物語”をすくいとっているところ。それは“大文字の物語”にもけっしてひけを取らない、“もうひとつの物語”なんだ。
多分、僕は物語を必要としている。それがなければ、人生はかなりつまらないものになってしまうだろう。
そして、“大文字の物語”と“もうひとつの物語”の両方があれば、もっと楽しくなるはずだ。


ともかく『とりぱん』が良質な“物語”であるのは確かです。
鳥好きでなくても楽しめる、と思う。