年齢のこととか

さて、僕が今年中に30代に突入*1ということは、別ブログのプロフィールのところに書いてあるわけですが、なんつーか、そのことについての感慨も一応あるので、書いておこうかと。
10代の頃は、はたして自分が30歳になるまで生きているものか、あんまり実感がなかったなぁ。ま、誰でもそうなのかもしれませんが。想像したところで、30歳というのはものすごく大人のイメージで、つまり、おっさん以外の何物でもない。実際は、それほどでもないというか、自分の未熟さ(精神年齢の低さ)に愕然とするほど。
20歳くらいの時は、まぁ、30歳という年齢にはなるんだろうな、とは思ってたけど、まだまだ遠い先の話に思えて、というか、その前に目先の2〜3年後の自分の方があまりにも切実な問題で、30歳の自分なんて想像する余裕がなかった。
それは年々ひどくなっていって、25歳くらいの時がピーク。1年後、いや、半年後の自分も上手くイメージできないような状態。ま、当時はフリーターだったし、ってのがでかいけれど。
たかだか5年くらい前の自分は、今の自分が結婚していて、しかも子どもまでいる、という状況を予想すら出来なかった。人生なんてそんなもんだよ、と言われれば、そんなもんか、って感じですが。
ところが、いざ自分が30歳くらいになってみると、40歳くらいの自分、50歳くらいの自分、60歳くらいの自分、ってものがかなり簡単に想像出来てしまうんですね。もちろん、予想が外れる部分もあるでしょうが、誤差の範囲内というか、最低の場合でも最高の場合でも、こんなものだろうと感じてしまえる、ような気がするんです。それなりに振れ幅の大きな人生をこれまでも送ってきたので、これから先にもっと大きな振れ幅があっても(なくても)、「予想の範囲内」で収まると考えちゃうだろう、と。最悪、死んだとしても、えー意外、ってことにはならんよな、というのもあります。
それが、年を取った、ということなのかな、とか。別にそれがいやだとも思いませんが。

*1:これからするのか、既にしたのかはさておき。僕が本当のことを書いてるかどうかもさておき。

結婚は、つまるところ「紙切れ1枚」のこと。ただし、紙切れ1枚の「価値」をどう思うかはあなた次第。

なんか、結婚問題が旬のネタですか。
この話題って、なかなか微妙な問題であるだけに、多くの人を引き付けてしまうものなんですかね。特に、既婚者は、この話題には言及しなきゃ、って気についなってしまうのかな?とか。
で、例によって、僕も釣られてしまおうかな、と。
僕の考えは、タイトルに書いたとおりです。だって、結婚って難しく考えたところで、役所に紙切れ1枚*1提出したら、それで成立じゃないですか。それ以外に、これをしなくちゃ結婚とは認められない、ってことは無いんですよ。(一応「同居の義務」とか「扶養の義務」とかもありますけど、それは結婚後に問題になることなんで、紙切れ1枚で結婚できるのは間違いない。)
だから、結局この「紙切れ1枚」をどう思うのか、という話なんだと思うわけです。「空気より軽い」と考えても、「鉄よりも、鉛よりも(ひょっとしたら地球よりも?宇宙よりも?)重い」と考えても別に構わないし、それをすごくロマンチックに考えても、はたまた実利一本やりで考えても、それはその人次第ってことで、まぁ、自由にしてください、と。
ただね、1人で出来るもんではないのも、やっぱり確かなことなので。事前に、その「紙切れ1枚」についての認識がどういうものか、お互いによく確認するのは重要ですよね。許容の範囲内のずれなのかどうかとか、そうでなければすり合わせておくとか、そういうこと。その辺の認識が大体一致してないと、結婚しちゃってからがつらいだろうな、お互い、とは思いますね。
結論めいたことを言うなら、重く見ようが軽く見ようが、「紙切れ1枚」のことなんだから、絶対しなくちゃいけないってこともないし、したからといってどうこう言うことでもないよな、と。
個人的には、「紙切れ」が無くたって、相手を思う気持ちと守る覚悟はもうあるから別に構わないや、と思ってたけど、相手が「紙切れ」にもこだわりたい、という人だったのでしました、って感じかな。


ところで、考えてみると、人間関係というのは様々な形態があるけれど、紙切れというか「契約」が介在する関係というのは、(仕事関係とか商売相手というのを除くと)夫婦以外はあんまり無いですね。親子とかも「紙切れ(=戸籍)」が重要にはなる関係ですが、「契約」というよりは、単に「記載」された関係、という気がする。あ、養子縁組は「契約」かな。
でも、友人とか恋人とか、まぁ、他のいろんな関係って、そこに「契約」が介在することって、まず無いですよね。*2そういう意味で、夫婦って少し特殊な関係ではあるよな、なんて思います。
いや、それ以上のオチも何もないんですけど。

*1:婚姻届以外にも、戸籍謄(抄)本とか必要な場合もあるので、その場合は紙切れ2〜3枚、ってことになりますね。

*2:「愛人契約」ってのが頭に浮かんだけれど、それは普通の意味での「契約」とは違うような気が。

そういえば、何年か前にゲイの友達と話したことを思い出しましたよ。

たしか2002年頃、橋口亮輔監督の『ハッシュ!』って映画を観た直後に、「こういう映画って、本当のゲイの人はどう思うのかな」ということを疑問に思って、(僕にとって唯一の)ゲイの友達の家に遊びに行って、話をしたんですね。その友達は、たまたま橋口亮輔監督のファンで他の作品も全部見てる人だったんですが、まぁ、結局「ゲイの人でも、面白いと感じる人も居れば、そうでない人も居て、いろいろだよ」という、ありきたりの結論になったのですが、そこから派生していろんな話題に繋がっていって。
結構長い付き合いの友達なので、僕の方もあえて偏見とか先入観もさらけ出して、ぶしつけな質問を彼にしました。「日本では同性同士の結婚が認められていないせいからか、同性愛者の恋愛は刹那的だ、というイメージがあるんだけど、本当のところはどうなの?」とか。それに対して、彼は「うーん、確かにそういうところはある」という返答。で、さらに僕が「じゃあ、日本でも同性同士の結婚が認められれば、それが変わる(刹那的じゃなくなる)と思う?」と尋ねると、「多分、変わると思う」と彼は答えてくれました。
その話は、その場限りで終わって、その後は特にこの問題について話したことはないです。
もちろん、彼の言葉が日本のゲイの人たちの代表的な意見とは言えないし、そういうことを言うつもりもありません。今から考えると、彼は僕が聴きたい言葉を言ってくれてたのかな、という気がしないでもないですし。
ただ、結婚って当たり前のようでいて、全然当たり前の制度ではないし、何か絶対的な価値があるかというと、そんなわきゃないし、そんなことはぐるぐる考えたな、そのときに。
ま、「紙切れ1枚」のものだ、ってことは、常に頭の片隅に思ってますけどね。当時も、その前も、今も。