2014年 私的ベスト20(洋楽邦楽問わず) その1

 ずっと開店休業状態の当ブログですが、これだけは今年もやりますよ。
今年は音楽関係のメディア(雑誌やWEBメディア)の多くによると、わりと小粒な感じだったみたいな言説が多いですが、個人的には、最終的に面白い作品がいくつも聴けて、楽しい年だったと思います。
特にアメリカのNoiseTradeというサイトにハマって、インディ系のバンド/アーティスト(新人ばかりではなく、中にはベテランと呼べる人たちもいました)に多く触れられたのが、個人的に大きなトピックでした。NoiseTradeについては、そのうちまた別にきちんと記事を書きたいと思いつつ果たせていません。(Twitterではしょっちゅうつぶやいてますが。) ま、これはまた今後の宿題ということで。
で、去年はベスト10ってことにしてましたが、選んでるうちに数が増えちゃったので、今年はベスト20にします。縛りとしては、2014年リリースで俺が「購入」したもの、ということで行きます。
…が、書いてるうちにどんどん長くなってしまったので、ここはまず20〜11位までで。10〜1位は次の記事で。

20位 Machine Head 『Bloodstone & Diamonds』

Bloodstone & Diamonds

Bloodstone & Diamonds

 今年はあんまりメタル系は聴いてなかったんですが、これは昔から好きなバンドだったので、半分義務的なノリで聴きました。でも、良かった。1曲目からストリングスがバリバリ入って、盛り上がります。従来のスラッシュ/グルーヴメタル的な要素に加えて「様式美」が導入された感じでしょうか。今時それっていいのか、という気もしますが、いや、いいものはいいからしょうがない。メタル系は他にもSlipknotやMastodonも力作をリリースしていますが、その中では俺はこれが一番好き。


19位BABYMETAL 『BABYMETAL』

BABYMETAL(通常盤)

BABYMETAL(通常盤)

 はい、アイドルですね。アイドルははっきり言って守備範囲外で、このグループも当初は色物として見ていましたが、でも、実際に聴くといいじゃん、と。いくつかの曲は、「アイドルポップスをメタル風アレンジにしてみました」と聞こえてしまうのは否定できませんが、いくつかの曲は「メタルの曲をアイドルが歌っている」ものになっています。そのうちここから「メタルでもアイドルでもないもの」が生まれてくるとさらに面白いかもしれないなー、などと思ったり。ディーパーズ/特撮のナラサキさんやAA=の上田さんの曲が特に気になるのは、俺のリスナー歴的に仕方ない。でも、どれも結構好きです。


18位The Last Internationale 『We Will Reign』

ウィ・ウィル・レイン

ウィ・ウィル・レイン

 もともとプロテストフォーク寄りのデュオにRage Against The Machineのドラマー、ブラッド・ウィルクが参加して完成したアルバムです。政治的な側面が取り沙汰されがちなバンドでもありますが、とにかく一度聴いてみてください。


17位 Wess Meets West 『When The Structures Fail Us』

When the Structures Fail Us

When the Structures Fail Us

 アメリカのマイナーなポストロック寄りのインストゥルメンタルロックバンドです。中にはボーカルというかコーラス(合唱?)が入った曲もあります。ものすごく簡単に言えばモグワイフォロワーの一つですが、単純に曲がいいでしょ? このアルバムはCDのリリースはしてないのかな。Amazonではデジタルの取扱しかないようです。日本でもDaymare辺りからリリースしてくれないかなー、そして、日本に呼んでくれ。(無茶ぶり)


16位 My Brightest Diamond 『This Is My Hand』

This Is My Hand

This Is My Hand

 これは上記のNoiseTradeで知った人です。こういう音楽をどう表現していいのか分かりませんが、ダンス寄りのマニアックなポップス? うーん、こっち方面の語彙があんまりないんだな、俺…。広い意味ではビョークとかに近いのかな…。ともかく聴いてみてほしいです。かっこいいです。


15位 Royal Blood 『Royal Blood』

ロイヤル・ブラッド

ロイヤル・ブラッド

 ロキノンのサイトなんかでも強烈にプッシュされていたような気がするUKの2人組。ドラマーと、ベース/ボーカルという編成ですが、ベースをギターアンプにも繋いで、1人でギターとベースの音を両方出すという力技が目を引きます。でも、それ以上に「ロック」の新人が出てきたな、という印象の方が強いですね。きちんとグルーヴして、「ロール」もあるロック。


14位 TwiceYoung 『Prefer You』

Prefer You

Prefer You

 これも限りなくどマイナーなアメリカのインディバンド。CDはもちろん出てません。しかもこれは6曲入りのEP。多分、俺が今年NoiseTradeで知ったバンド/アーティストの中では一番よく聴いたのが、彼らの前作『Little Mind Alike』というEP。ポストロックや広義のオルタナティヴロックやシューゲイザー系譜に位置づけられるバンドだと思います。早くフルアルバムが聴きたい。日本では(アメリカでも?)全然知られていないバンドなので、唾を付けるなら今のうちですよ!


13位 Mark Lanegan Band 『Phantom Radio』

Phantom Radio + EP

Phantom Radio + EP "No Bells On Sunday"

 前作『Blues Funeral』でもその傾向がありましたが、今回はかなり打ち込みに近づいたな、という印象を持ちました。そういった「モダン」と言ってもいい要素がありながらも、最終的には「枯れてて渋い」なんて思わせてしまう声の強さも感じます。聴きましょう。


12位 Bloodpheasant 『Traum』

Traum

Traum

 これまたどマイナーですいません。YouTubeで探しても、まともな動画が出てきません。
 本人たちは、自分たちの音楽のことを「ドゥームフォーク」と呼んでいるようですが、まー、スラッジとかストーナーとか、あの辺の感じが濃厚です。良いです。

ちゃんとした試聴はbandcampからもどうぞ。→ http://bloodpheasant.bandcamp.com/album/traum


11位 Vio System Divide 『Vio System Divide』

Vio System Divide / ヴァイオ システム ディバイド

Vio System Divide / ヴァイオ システム ディバイド

 えーと、友達がやってるバンドです。でも、これは本当に力作ですよ。しかし、フルアルバムとしては、約12年ぶりか…。次はもう少し早めに出してもらえると嬉しいです(笑)。スラッシュメタルやグラインドの影響が強い印象もありますが、ちゃんとモダンなへヴィロックを通過してきてるとも感じます。そして、今作はプログレッシブな感触もあって、さらに次の次元に行ったな、と思わせられました。メタル好きな人は是非。



ということで11位までご紹介しました。
10位からは次の記事で。