身も蓋もないが有効かどうかは別として「いい論文」の書き方

梅雨真っ盛り。学生の皆さんは夏休みも近付いてきましたねー。
大学の最終学年の方々は、卒論の準備などにぼちぼち取り掛かろうか、なんて頃でしょうか。いや、今頃そんなことやってたら遅い? 去年も年末あたりにいろいろなところで断末魔が聞こえてきましたが、今年もそうなるんでしょうか。
と、思いっ切り他人事感を醸し出す文章を書いてますが、要するに、最後の最後まで諦めずに論文に取り組むために、「いい論文」とは何か、って話を書いとこうかと。
インスパイア元はこちら→『身も蓋もないが本当に有効な「論文の書き方」 - 発声練習
「しっかりした論文」を書くならリンク先をどうぞ。
ここでは、卒業論文などで「最低限何をクリアしていれば教官に『論文』として認められるか」ということに絞って要点を書いておきます。

1.締め切りを守っている。

どんなに優れた内容であっても、提出期限を過ぎてしまえば水の泡です。最後は提出先の学生課とか学部や学科の事務室に乗り込んで、無理矢理時計を止めさせてでも、期限内に仕上げましょう。複本が必要なら大学の職員さんにコピーを手伝ってもらいましょう。

2.規定枚数に達している。

これまたどんなに優れた内容であっても(以下略。わずかに文量が足りない時は、引用を良心が痛まない程度に増やすとか、同じ内容のことを全く違う表現で書いてみるとか、いろいろ手はあります。でも、あんまりそればっかりだと露骨過ぎるので、大枠はしっかり苦しんで頑張って書きましょう。最後は頭で考えるより、手を動かせ、手を。

3.自分の意見・主張と、他人の意見・主張(先行論など)をきちんと区別している。

実はこれが一番重要で、web上にある論文の丸写しなんてのは論外としても、他人の考えたことをあたかも自分で考えついたかのように書いちゃ絶対ダメよ、ということ。特に卒業論文なんかは、無理にかっこいいことを書こうとしなくていいので、自分の意見をきちんと持って書きましょう。他人の受け売りならそう書くべきだし、他人の意見のいいとこ取りなら、やっぱりそう書くべきです。先行論文などと同意見ならば「○○の見方(指摘・主張)については××の観点から同意するものである」とかなんとか書けばいいわけです。重要なのは、先行論などから学んだことを自分がどう消化しているかが分かるかどうかということであって、その結論が正しいか間違ってるか、独創的かそうでないかなどということは、クリアしていればなお良いことですが、学部の卒論程度であれば二の次にしてもいいのです。とにかく、他人の意見を自分のもののように書くな、と。剽窃は絶対ばれる、と思った方がいいです。


という以上の3点ですが、これも俺が学部の卒論を書くに当たって、直接の指導教官ではありませんが、ある先生から教えてもらったことです。いわゆる文系の卒論に関しては共通するポイントでしょうね。理系は分かりませんけど。
ま、ものすごく次元の低い話ではあります。書くからには「優れた論文」を目指すべきでしょうけど、「無理だー、書けねー!><」となってしまった時には、このエントリを思い出して、「せめて『いい論文』を目指そう」と思っていただければ、いいかな、と。