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やはり、森達也節

日記 思い出

まぁ、いつもの森達也節です。これ→『暮らし・「世界が完全に思考停止する前に」森達也さんのお話』
彼の著書を何冊か読んだことがある人なら、恐らく同じような主張を何度か目にしたことがあるんじゃないでしょうか。あ、読んだことない人はリンク先の記事は必見ですよ。(どうでもいいけど、写真が胡散臭すぎる。なんだあのバンダナは。)
ブクマがえらいことに→『はてなブックマーク -「世界が完全に思考停止する前に」森達也さんのお話』
あと、finalventさんのこれも→『森達也のこれ - finalventの日記』(リンク先で引用されてる『極東ブログ』の記事も読んでね。)
えーと、『下山事件(シモヤマケース)』については、森氏の著書*1も、柴田氏の著書も未読なので判断保留です。


僕の森氏に対する印象をあらためて書くと、愚直な人、という感じ。ただ、バカではないので、この人なりの計算があるんだろうとは思います。計算が合ってるかどうかは分かりませんが。
実は2年程前に、彼が講師を勤める某文化センターの市民講座を受講したことがありまして(って前にここのブログにも書いた覚えがあるな。)、その当時に目に付いた彼の著作も全部ではありませんがある程度読みました。というか、結構はまりました。森氏は、素朴な論理で平易な文章を書かれるので、非常に読みやすかったですね。
彼の主張で核になっているのは、「メディアの言うことを鵜呑みにするな。自分の頭で考えろ」ってことだと思うのですよ。そこのところはすごく共感します。個々の問題については、意見を異にするところもあるかな、と最近は思うようになりましたが。でも、基本的には「好き」のくくりに入る人です、僕にとって。
実際に会った印象は、良くも悪くも「青年っぽい」人だな、というものです。そこが捉えようによっては魅力的にも感じられます。直接話をしてみると、引き込まれるようなところもあります。カリスマ性というのとは微妙に違うような気もしますが。同じ講座に来ていた人の中には、やたら美人の女の人が多かったなー、という記憶もあります。若者からおじさんまで結構幅広い人が集まってましたが。
一番上のリンク先の記事は、あぁ、いつもの話だな、という感想なのですが、主張そのものは概ね同意です。逆に言うと、この人がずっと同じことを言い続けなくてはならないという社会状況なんだろうな、と思うと気持ちが沈みますね。
あえて、苦言を呈するとしたら、最近のメディアの傾向/報道姿勢に対する批判とか「一極集中的セキュリティ」の問題への危機感の表明はいいのだけれど、それに対する代案が見えづらいこと。簡単な答えがあるわけではないので、仕方ない面もありますが、彼のような存在が現状に不安や不満をもつ人たちの、単なるガス抜きとして機能してしまってはいないかという危惧もあります。それじゃ、意味がない。あと、彼が左翼の遅れてきたヒーローみたいに扱われるのも、ちょっとどうなんだろう、という気がします。
あとあと、finalventさんの森氏に対する懸念ね。「下山事件」のことは棚上げしますが、この懸念もなんとなく分からないでもないんですね。ちょっとこの人危ういな、って感じがあるんですよね。左翼のヒーローになって欲しくないのも、その危うさがあるからというか。森氏自身は左翼に親和性(あるいはシンパシー)があるかもしれませんが、本質的には左翼でもなんでもないはずです。それはfinalventさんが左翼ではない、ということと似ています。結局ここら辺の感想も、直接会ったときの印象に基いているだけで非常に感覚的なものでしかないのですが、その印象をもっと言えば、彼はかなりの「天然」です。それが愚直ということでもあるし、また、時々大ボケをかます/かましそう、ということにも繋がっているのかもしれません。

*1:文庫版は購入したが、積んだまま。