ワーキングプアの何が問題なのか、よく分からないままにあれこれ書いてみます。
「流行りものと果物は、腐りかけがいちばん旨い｣ってことで。つーか、もう腐りかけってことにしちゃってもいいネタなのか、これ。
ぶっちゃけて言うと、ぼくのような、ワーキングプアの人たちを見ても特に可愛そうという気も起きない、かと言って、社会道徳的に見て救済するべきであるとも思わない人、を、どうやって動員するのかなあって。それにはやっぱり、ちゃんと「救済するメリット・しないデメリット」を説いてくんないとー、と考えます。どうなの。あるのそれ。
『「で、みちアキはどうするの？」 ワーキングプア救済が私にとってどれだけのメリットになるというのか？』
まぁ、みちアキさんは「釣り」だとおっしゃっているけど、「救済」の具体的な内容が分からないと議論しにくいなぁ、と思います。「救済」って、要するに「生活に困っているのならば、お金をあげますよ」ってことなんでしょうか？
確かに、本当にどうしょうもないヤツというのはいる。ぶっちゃけ、知能指数が80以下だとか、肝臓を壊しちゃっているとか、70才のよぼよぼになってしまったという手札になってしまったら、もうそこがボトルネックになってしまって、もはやゲーム展開を有利に運べるイメージはない。
もちろん、そういう人は、社会制度を整え、税金を投入して救済すべきに決まってる。
当たり前すぎるくらい当たり前の話だ。
『分裂勘違い君劇場グループ-劇場管理人のコメント- 弱者を弱者にしている、唯一にして決定的な要因は、「強者を理解していない」ということ』
このfromdusktildawnさんがおっしゃるとおりで、そういう人たちのためには、今のところ生活保護という制度が（最終的には）用意されています。（この制度にも問題点はいろいろあるし、生活保護に至らなくても利用できる他の制度もありますけど、それは脇に置いておくことにします。）
何が強者で何が弱者なのか、僕にはいまいちピンと来ないのですが、生活保護を受けなくちゃならないような人は、たぶん「弱者」なんだと思います。
で、ワーキングプアの人って弱者なんでしょうか。はてなダイアリーキーワードには「仕事には就くものの低賃金を余儀なくされる層。／確かに就労はしているのだが、生活保護の水準以下の収入しか得られない社会層。」という定義が書いてあります。これが正しいのならば、生活保護を受ければいいじゃない、と思ってしまうわけです。*1
というか、ワーキングプアであろうがなかろうが、生活保護の水準程度の救済ならば受ける権利はあるし、逆に、それを上回るの水準の救済を求めるのなら、「甘いこと言ってんじゃねぇよ」で済ましちゃいけないんでしょうか。
僕は、金銭的な救済ならば、生活保護程度で十分だ、と考えます。（現状の生活保護の制度がそのままでいい、という意味ではありません。）また、その程度の救済が保障されていれば、僕自身が病気や何かのために「弱者」に転落したときにも、まあまあ安心できます。生活保護が無い社会よりは生活保護のある社会の方に、僕は住みたいですね。
だからまぁ、みちアキさんの問題提起に話を戻すと、「ワーキングプア救済のメリット」というのは僕にはよく分かりません。生活保護の水準を（たとえほんの少しでも）上回る収入があるならば、あるいは、ほんの少し下回っているけれど、生活保護を受けることによるデメリットを回避したいならば、あえて「救済」する必要は無いと思います。
そうではなくて、「弱者救済のメリット」と言い換えれば、「自分がもし弱者になってしまったとしても、社会保障が整備されているという安心感が得られる」、これしかないでしょう。（社会的に見れば、他にもあるかもしれませんけどね。そういうのは他の人に任せます。）
あぁ、こう書くと、「自分が弱者になっても安心できるなら、弱者でいることに安住してしまって、そこから這い上がろうとする気力を、かえって奪うことになるんじゃないか」という意見が出るかもしれませんね。それは確かにある。でも、それは制度の中身をどうするかという問題であって、制度自体を否定することには直接的にはつながらないでしょう、と。
結局、何が言いたいのかというと、ワーキングプアの問題って、社会保障の問題や社会構造（の変化？）の問題や経済の問題などがごちゃ混ぜになって語られていませんか、ということ。もう少し整理して語らないといかんよな、と思います。と言って、僕が整理する気はありませんけど。だって、何が問題なのか本当にさっぱり分からないんだもの。
（追記）
ちょっと、語句修正しました。敬称が抜けていたり、リンク先の名称が間違ってたり、いろいろ失礼しました。
