最近の読書は『銀英伝』再読。

つい先日、書店で『銀河英雄伝説』が創元SF文庫から新しい装丁で刊行され始めたのを知った。このシリーズを初めて読んだのは、確か中学生のころ。懐かしくて思わず購入。
カバーイラストは星野之宣氏が手がけている。本当は加藤直之氏のイラストの方が好きだったな、と思いながらも、これはこれでいい。初めて読んだ当時は、近所の図書館で借りて読んだのだけれど、これだったら集めて手元に残しておいてもいいかな、と。申し訳ないけど、道原かつみ氏のイラストが表紙のやつは、正直買いにくかった。

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説 1 黎明編 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説〈2〉野望篇 (創元SF文庫)

で、久しぶりに読んでみると、やはり面白い。こういう大文字の「物語」もたまには読まないとな。田中芳樹氏の著作はこれ以外にもいくつか読んだけれど、これがやっぱり最高傑作なんじゃないかな。『創竜伝』の前半はかなり好きだったけどね。
ちょっと思い立ってググってみたら、Wikipedeiaでの記述があまりにも詳細で気合の入ったものであることを知って、ビビる。→『銀河英雄伝説 - Wikipedia』
でも、15年ぶりぐらいで読み返すといろいろ忘れてたこともあるな。何より、1巻の時点でのヤン・ウェンリーの年齢を今の自分が追い越してしまっていることに愕然とした。中学生の時には、うっすらとこんな大人になるのも悪くない、と考えてたような気がするが、全くなれてない。いや、小説の登場人物だし、なれなくて当たり前なんだが、なんとなく焦る。いやでも、ヤンは29歳でまだ独身だけど、俺はその時点で、結婚もしてたし子どもも居たよ、とか訳の分からないことを口走りそうになる。
それはともかく、登場人物のみな若いこと! 中学生の時には特に違和感がなかったが、今読むとありえないくらい、20〜30代前半に登場人物が集中している。宇宙の覇権を争って政治的・軍事的駆け引きが繰り広げられる話なのに。まぁ、でも、これでいいのか。脂ぎったおっさんばっかりのSFなんて読みたくないもんね、誰も。