2014年 私的ベスト20(洋楽邦楽問わず) その2

 さて、今年の私的なベスト、10〜1位のご紹介です。20〜11位は前の記事で。
 どんどん行きますよ。

10位 DIR EN GREY 『ARCHE』

ARCHE(初回生産限定盤)

ARCHE(初回生産限定盤)

 俺自身はまだきちんとこのアルバムを聴きこめていないとは思うんですが、このバンドとしては「ストレート」であると評価されているようです。確かに前作などと比べても、バンドの一体感というかグルーヴ感が強まった気はします。とはいえ、俺がこのバンドの音楽に惹かれるのは、やはり異形なところ。そして、そこもしっかりと深化していっていると感じました。


9位 Roadkill Ghost Choir 『In Tongues』

In Tongues

In Tongues

 またNoiseTradeで知ったアメリカのマイナーなインディバンドです。これもシューゲイザーオルタナティブロックの範疇ですかね。このバンドはですね、「A Blow to the Head」、この曲があまりにも良くて。この1曲のためだけにこの順位にしたと言っても過言ではありません。特に後半の怒涛の展開に注目してください。

8位 BACK DROP BOMB 『Loftinaction』

Loftinaction

Loftinaction

 このアルバムを初めて聴いたときに、「あー、これが『ミクスチャーロック』だよ!」と思いました。「歌」があって、「リフ」があって、「跳ねるリズム」がある。それ以上の説明は不要でしょう。傑作です。


7位 AC/DC 『Rock Or Bust』

Rock Or Bust

Rock Or Bust

 これも説明不要の傑作、と言っていいでしょう。それでも敢えて言えば、「ロックであり続けること」「ロックし続けること」ことの一つの究極形だと思います。いくつもの困難を乗り越えてきたベテランだからこそ、作り上げることのできた渾身のハードロック、です。


6位 Ásgeir 『In The Silence』

イン・ザ・サイレンス

イン・ザ・サイレンス

 今年の前半に繰り返し聴いたアルバムのうちの一つです。アイスランドの人。フォークとかフォークトロニカの文脈で語られることが多いかと思うのですが、去年あたりからずっとポストロック的な音楽に惹かれ続けている俺の耳にもしっくりきました。来日が近いですが、名古屋にも来てほしかったな…。


5位 Death From Above 1979 『The Physical World』

Physical World

Physical World

 このバンドも前作からずいぶんインターバルがありました。約10年ぶりか。このバンドもRoyal Blood同様ギターレスのデュオですね。しかし、洗練とは無縁と思えるこの荒々しいサウンドが素晴らしい。最高です。MVもめちゃくちゃかっこよかったです。


4位 Antemasque 『Antemasque』

ANTEMASQUE (アンテマスク : +bonus track)

ANTEMASQUE (アンテマスク : +bonus track)

 元マーズ・ヴォルタの2人とどうしても言ってしまうのですが、マーズ・ヴォルタとは全く違ったアプローチを見せてくれました。マーズ・ヴォルタがポストハードコアを突き抜けてプログレッシブとでも言うしかない境地に達していたのに対して、ここで見られるのは「ポスト」という言葉も取ってしまったハードコアパンク、なんじゃないかと。とはいえ、そんな言葉でまとめてしまえるような一筋縄ではいかないサウンドであるのも確か。心して聴きましょう。


3位 Against Me! 『Transgender Dysphoria Blues』

Transgender Dysphoria Blues

Transgender Dysphoria Blues

 このアルバムについては、既にこのブログでも書いているので、それ以上書くことはあまりないです。「完璧なパンクアルバム」です。


2位 Foo Fighters 『Sonic Highways』

Sonic Highways

Sonic Highways

 Twitterからの引用ですが、「聴いていて本当に密度の濃い力作と感じる。前作でも感じたが、アンダーグラウンドなメタルやハードコアの背景と王道のアメリカンロックをこんな風に結び付けられるのは、フーファイだけかもしれない」ということですね。ほんとに濃い曲ばかりです。全8曲約42分で、ボーナストラックもないわけですが、たぶんこれに何か付け加えてしまったら、逆に消化不良を起こしてしまうかも。


1位 岡村靖幸 『彼氏になって優しくなって』

彼氏になって優しくなって

彼氏になって優しくなって

 ええ、シングルですよ。ここまで全部アルバムできて(一部にEPもありましたが)、1位はシングルですか、と。でも、そう思っちゃったんだからどうしようもない。この曲は、本当に本当に傑作です。たぶん『家庭教師』時代以来の名曲なんじゃないかな。佳曲と呼べる曲はその間にもたくさんありましたが、これは別格に感じます。アルバムも気長に待ってます!



 …というわけで、ずっとロックで押してきて、最後が岡村ちゃんという、一体お前何なんだよというランキングになりましたが、これが俺の今年の私的ベスト20です。まだまだ聴けてないものやここに入れたかったものもありますが、とりあえずこの辺で。
来年もよろしくお願いします。