2013年 私的ベスト10+α(洋楽邦楽問わず)
年に数回しか更新しなくなった当ブログですが、昨年に引き続き、音楽アルバムの私的ベストをお送りします。去年に比べると、新作を聴く量は若干減ったように思うので、今年は俺が聴いた音楽の中から国内・国外問わず10作を選びました。順位付けはあんまり意味がないかという気もしながら、それも含めての遊び、ということで。一応、2013年にリリースされた作品限定です。
その前に、ちょっと書いとくと、2012年のベストを選んだあとに今年に入って聴いた2012年にリリースされた作品で、ベストに選んでも良かったなー、と思ったのは、…And You Will Know Us By The Trail Of Dead、eastern youth、MAMADRIVEなどの各アルバムでした。
では、今回はもったいぶらずに1位から書いていきます。
1位 bloodthirsty butchers 『youth (青春)』
- アーティスト: bloodthirsty butchers
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2013/11/14
- メディア: CD
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1曲目のイントロが鳴った瞬間から、吉村氏が自画自賛されていた「音像」の圧倒的な素晴らしさにやられます。俺がここ最近よく聴くようになったポストロック周辺や、ポストハードコア、あるいはポストメタルあたりまでひっくるめた、サウンドをひたすら強化していく方向性の極点にある音像だ、と言っても過言ではないと感じます。
そして、歌メロや歌詞を含めた楽曲そのものについては、それこそエレカシやTHE BACK HORN、BRAHMAN辺りのファン(って、俺もそうだ)にも十分アピールするであろうポップさを持っていると思います。
今、ブッチャーズの最高傑作を選ぶなら、迷うことなくこのアルバムを選びますし、2010年代を代表するロックアルバムでしょうし、俺にとってのオールタイムベストにも入る作品だと確信しています。
2位 THE CREATOR OF 『LIGHT』
- アーティスト: THE CREATOR OF
- 出版社/メーカー: ウェーブマスター
- 発売日: 2013/11/27
- メディア: CD
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グランジ/オルタナティヴロックの強い影響下からキャリアをスタートさせたバンドだという印象を以前は持っていましたが、徐々にポストロック的なアプローチを取り入れていき、この作品で聴けるのは数曲を除いてインストゥルメンタルが大半を占める、もうポストロックそのものと言っていいサウンドです。かといって、単純にモグワイのような音楽そのままという訳ではなく(モグワイのファンにも十二分にアピールするでしょうが)、TCOがこれまで培ってきた唯一無二のへヴィロック精神の延長にあるものです。傑作。
なかなかライブで体験することができていないんですが、2014年には名古屋でも是非ライブをやってほしいです!
3位 downy 『無題』(第五作品集)
- アーティスト: downy
- 出版社/メーカー: felicity
- 発売日: 2013/11/20
- メディア: CD
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このアルバムを聴きながら、頭に浮かんだのは「インダストリアル・メタル、いや、これもポストロックではあるか…、あー、やっぱりプログレ?」というものでした。Twitterでそう書いたら「ゴスでもあるんでは」というリプライがあり、そうかもなー、などと思いましたが。
冗談抜きで「21世紀型キングクリムゾン」はこのバンドなんじゃないかな、と思っています。このバンドもライブはレアなんで、なかなか体験する機会がないんですが、いっそTCOと名古屋で対バンでもしてくれたら楽しいんじゃないでしょうか、主に俺が。
4位 朝日美穂 『ひつじ雲』
- アーティスト: 朝日美穂
- 出版社/メーカー: 朝日蓄音
- 発売日: 2013/10/07
- メディア: CD
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今回の俺のセレクトの中では、異色といっていいポップス寄りの音楽ではあるんですが、なんというか、これもある意味で非常にプログレ的な面白さがある音楽だし、聴くたびに発見のある音楽なんですね。ポップミュージックもへヴィロック同様、まだまだ掘り下げたり進化したりしていく可能性のある音楽なんだと考えています。
5位 Sigur Ros 『Kveikur』
- アーティスト: Sigur Ros
- 出版社/メーカー: Xl Recordings
- 発売日: 2013/06/25
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6位 Deafheaven 『Sunbather』
- アーティスト: Deafheaven
- 出版社/メーカー: Deathwish Inc
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: CD
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俺は最初にこのバンドの音源に触れた時はポストハードコアのバンドだと思い込んでました。そして、このアルバムを聴いて持った感想は、「お前ら、そんなにenvyが好きか」というものでした。envyは日本のポストハードコアのバンドです。デフヘヴンが好きでenvyを知らない方がもしいらっしゃったら、そちらもどうぞ。
『Sunbather』はもちろん最高のアルバムです。
7位 Black Sabbath 『13』
- アーティスト: Black Sabbath
- 出版社/メーカー: Imports
- 発売日: 2013/06/18
- メディア: CD
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8位 Pearl Jam 『Lightning Bolt』
- アーティスト: Pearl Jam
- 出版社/メーカー: Republic
- 発売日: 2013/10/15
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9位 Pelican 『Forever Becoming』
FOREVER BECOMING (フォーエヴァー・ビカミング: +bonus disc)
- アーティスト: PELICAN (ペリカン)
- 出版社/メーカー: Daymare Recordings
- 発売日: 2013/10/09
- メディア: CD
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10位 Nine Inch Nails 『Hesitation Marks』
- アーティスト: Nine Inch Nails
- 出版社/メーカー: Imports
- 発売日: 2013/09/03
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先行の音源がSoundCloudなどで公開された時は、「これは数年ぶり(十数年ぶり?)に傑作の予感?」と思わされ、実際にアルバムがリリースされると「うーん、もうちょっとイケたんでは?」となったんですが、何度も繰り返し聴くうちに、これは噛めば噛むほど味が出るスルメアルバムだな、となりました。エレクトロニックなアプローチをとりながらも、トレント・レズナーが歌うとどうしてもロックになるもんだな、と。
あとは、おまけで11~20位も選んでみたので、ご紹介。この辺はベスト10に選んでもおかしくなかったものですね。(もちろんこれら以外にも好きな作品はたくさんあるんですが、キリがないので、とりあえずこんなところで。)
11位 Queens Of The Stone Age 『…Like Clockwork』
12位 Perfume 『LEVEL3』
13位 Motorhead 『Aftershock』
14位 MAMADRIVE『愛の包丁』
15位 BOOM BOOM SATELLITES 『EMBRACE』
16位 BRAHMAN 『超克』
17位 Chthonic 『武徳』
18位 Carcass 『Surgical Steel』
19位 Alice In Chains 『The Devil Put Dinosaurs Here』
20位 斉藤和義 『斉藤』『和義』
…とまあ、全体的には、相変わらずロックやへヴィロックばかりの中にちらほらそうでもないのも混じってる、という感じですね。
ベテランとか大御所とかロートルとか呼ばれてるような人たちが、きちんと最先端の感覚を踏まえた音楽を作っているというのも素晴らしいし、俺が今まで知らなかった若手が傑作を作っているのに触れることができた、という意味で、今年はなかなか豊作だったなー、と思います。もちろん、俺の狭い観測範囲内でのことなので、見逃してるものもいっぱいあると思いますが、それはもう仕方ないです。
あと、今年でいうとエミネムの新作や二ール・ヤングのアーカイヴ音源なんかもまだ聴けてないので、そこらへんも気になってはいます。実際に聴けるのは2014年に入ってからかなー。2014年にリリースが決まっているものでいうと、モグワイとドラゴンアッシュの新作が楽しみですね。
音楽業界から景気のいい話題が少なくなって久しいですが、俺が聴いて盛り上がれる音楽はなんだかんだ生まれているので、来年以降もそうしたものが聴けることを願っています。
それでは、これがおそらく今年最後の更新になると思いますので、読んでくださったみなさま、よいお年を。