読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2013年 私的ベスト10+α(洋楽邦楽問わず)

年に数回しか更新しなくなった当ブログですが、昨年に引き続き、音楽アルバムの私的ベストをお送りします。去年に比べると、新作を聴く量は若干減ったように思うので、今年は俺が聴いた音楽の中から国内・国外問わず10作を選びました。順位付けはあんまり意味がないかという気もしながら、それも含めての遊び、ということで。一応、2013年にリリースされた作品限定です。
その前に、ちょっと書いとくと、2012年のベストを選んだあとに今年に入って聴いた2012年にリリースされた作品で、ベストに選んでも良かったなー、と思ったのは、…And You Will Know Us By The Trail Of Dead、eastern youth、MAMADRIVEなどの各アルバムでした。
では、今回はもったいぶらずに1位から書いていきます。


1位 bloodthirsty butchers 『youth (青春)』

youth(青春)

youth(青春)

1~3位の順番はだいぶ迷ったんですが、やはりこれを選ぶしかないな、と。ブッチャーズに今年起きたとても悲しい出来事については、既にこのブログでも書いたので繰り返しません。そして、このアルバムはそんなことを頭から追い出して聴くべき作品です。
1曲目のイントロが鳴った瞬間から、吉村氏が自画自賛されていた「音像」の圧倒的な素晴らしさにやられます。俺がここ最近よく聴くようになったポストロック周辺や、ポストハードコア、あるいはポストメタルあたりまでひっくるめた、サウンドをひたすら強化していく方向性の極点にある音像だ、と言っても過言ではないと感じます。
そして、歌メロや歌詞を含めた楽曲そのものについては、それこそエレカシTHE BACK HORNBRAHMAN辺りのファン(って、俺もそうだ)にも十分アピールするであろうポップさを持っていると思います。
今、ブッチャーズの最高傑作を選ぶなら、迷うことなくこのアルバムを選びますし、2010年代を代表するロックアルバムでしょうし、俺にとってのオールタイムベストにも入る作品だと確信しています。


2位 THE CREATOR OF 『LIGHT』

LIGHT

LIGHT

個人的にTwitterでもずっとプッシュし続けているTCOが、ついに11年ぶりのフルアルバムをリリースしてくれました! YouTubeSoundCloudなどで惜しげもなく公開される新曲群から、アルバムの方向性はだいたい分かっていたとはいえ、やはりこうしてアルバムとしてまとまった形で聴けるというのは格別のものですし、単純に嬉しいです。
グランジ/オルタナティヴロックの強い影響下からキャリアをスタートさせたバンドだという印象を以前は持っていましたが、徐々にポストロック的なアプローチを取り入れていき、この作品で聴けるのは数曲を除いてインストゥルメンタルが大半を占める、もうポストロックそのものと言っていいサウンドです。かといって、単純にモグワイのような音楽そのままという訳ではなく(モグワイのファンにも十二分にアピールするでしょうが)、TCOがこれまで培ってきた唯一無二のへヴィロック精神の延長にあるものです。傑作。
なかなかライブで体験することができていないんですが、2014年には名古屋でも是非ライブをやってほしいです!


3位 downy 『無題』(第五作品集)

downy 第五作品集『無題』

downy 第五作品集『無題』

 もう、傑作傑作と繰り返していますが、これも傑作。だって本当にそうなんだから仕方ない。俺は、このバンドは9年前に出た前作で知って、それもずいぶん聴き込んだ記憶がありますが、それ以来のリリースですね。
 このアルバムを聴きながら、頭に浮かんだのは「インダストリアル・メタル、いや、これもポストロックではあるか…、あー、やっぱりプログレ?」というものでした。Twitterでそう書いたら「ゴスでもあるんでは」というリプライがあり、そうかもなー、などと思いましたが。
冗談抜きで「21世紀型キングクリムゾン」はこのバンドなんじゃないかな、と思っています。このバンドもライブはレアなんで、なかなか体験する機会がないんですが、いっそTCOと名古屋で対バンでもしてくれたら楽しいんじゃないでしょうか、主に俺が。


4位 朝日美穂 『ひつじ雲』

ひつじ雲

ひつじ雲

 朝日美穂さんの新作もずいぶん待ったような気がしますが、これも待った甲斐がある素晴らしい作品でした。
今回の俺のセレクトの中では、異色といっていいポップス寄りの音楽ではあるんですが、なんというか、これもある意味で非常にプログレ的な面白さがある音楽だし、聴くたびに発見のある音楽なんですね。ポップミュージックもへヴィロック同様、まだまだ掘り下げたり進化したりしていく可能性のある音楽なんだと考えています。


5位 Sigur Ros 『Kveikur』

Kveikur

Kveikur

 やっと、洋楽が出てきた。でも、非英米圏。このバンドの音楽を真剣に聴いたのはこれが初めてかもしれない。10年以上前に、このバンドのCDを友人に借りて聴いたときは正直眠かったんですが、こっちの耳も変わったのか。いや、単純にかっこいいです。ポストロックの王道といえば、こういうものなんですかね。1曲目の「Brennisteinn」が特に好きです。


6位 Deafheaven 『Sunbather』

Sunbather

Sunbather

 今年のベストメタルと各所で絶賛されているデフヘヴンですね。ジャンルで言うとシューゲイジングブラックメタルですか。一言でいえば、マイブラみたいな轟音ギターサウンドにブラストビートがミックスされて、ボーカルがひたすらグロウルする音楽です。 
俺は最初にこのバンドの音源に触れた時はポストハードコアのバンドだと思い込んでました。そして、このアルバムを聴いて持った感想は、「お前ら、そんなにenvyが好きか」というものでした。envyは日本のポストハードコアのバンドです。デフヘヴンが好きでenvyを知らない方がもしいらっしゃったら、そちらもどうぞ。
『Sunbather』はもちろん最高のアルバムです。


7位 Black Sabbath 『13』

13: Deluxe Edition

13: Deluxe Edition

 オジーとアイオミ先生とギーザー・バトラーとブラッド・ウィルク(Rage Against The Machine)という面子で作られたサバスの新作。これが昔のサバスの焼き直しかというと全然そうではなく、モダンなメタルサウンドもしっかり踏まえた音像を獲得していて、俺は感動しましたよ。(ちなみに、後追いで聴いた、Heaven & Hellの『The Devil You Know』もそういう作品でした。)


8位 Pearl JamLightning Bolt

Lightning Bolt

Lightning Bolt

 前作『Backsapcer』の時も感じましたが、この人たちの鳴らす音は衰えないどころかむしろ若くなってるんじゃいないか?と。容姿はばっちり衰えてというか、すっかりおっさんたちですが、パンキッシュな曲が多いのは単純に燃えます。ベテランが守りに入らず、こういう作品をリリースしてくれるのは嬉しいですね。


9位 Pelican 『Forever Becoming』

FOREVER BECOMING (フォーエヴァー・ビカミング: +bonus disc)

FOREVER BECOMING (フォーエヴァー・ビカミング: +bonus disc)

今年の最後の方に聴いて、ここに割り込んできたインストゥルメンタルポストメタルの雄。メタルやロックの肝は歌よりもリフだろうと思う人は、聴きましょう。

10位 Nine Inch Nails 『Hesitation Marks』

Hesitation Marks(デラックス盤)

Hesitation Marks(デラックス盤)

 NINのここ数作の中では一番好きなアルバムになりました。
先行の音源がSoundCloudなどで公開された時は、「これは数年ぶり(十数年ぶり?)に傑作の予感?」と思わされ、実際にアルバムがリリースされると「うーん、もうちょっとイケたんでは?」となったんですが、何度も繰り返し聴くうちに、これは噛めば噛むほど味が出るスルメアルバムだな、となりました。エレクトロニックなアプローチをとりながらも、トレント・レズナーが歌うとどうしてもロックになるもんだな、と。



あとは、おまけで11~20位も選んでみたので、ご紹介。この辺はベスト10に選んでもおかしくなかったものですね。(もちろんこれら以外にも好きな作品はたくさんあるんですが、キリがないので、とりあえずこんなところで。)
11位 Queens Of The Stone Age 『…Like Clockwork』
12位 Perfume 『LEVEL3』
13位 Motorhead 『Aftershock』
14位 MAMADRIVE『愛の包丁』
15位 BOOM BOOM SATELLITES 『EMBRACE』
16位 BRAHMAN 『超克
17位 Chthonic 『武徳』
18位 Carcass 『Surgical Steel』
19位 Alice In Chains 『The Devil Put Dinosaurs Here』
20位 斉藤和義 『斉藤』『和義』
 …とまあ、全体的には、相変わらずロックやへヴィロックばかりの中にちらほらそうでもないのも混じってる、という感じですね。
 ベテランとか大御所とかロートルとか呼ばれてるような人たちが、きちんと最先端の感覚を踏まえた音楽を作っているというのも素晴らしいし、俺が今まで知らなかった若手が傑作を作っているのに触れることができた、という意味で、今年はなかなか豊作だったなー、と思います。もちろん、俺の狭い観測範囲内でのことなので、見逃してるものもいっぱいあると思いますが、それはもう仕方ないです。
 あと、今年でいうとエミネムの新作や二ール・ヤングのアーカイヴ音源なんかもまだ聴けてないので、そこらへんも気になってはいます。実際に聴けるのは2014年に入ってからかなー。2014年にリリースが決まっているものでいうと、モグワイドラゴンアッシュの新作が楽しみですね。
 音楽業界から景気のいい話題が少なくなって久しいですが、俺が聴いて盛り上がれる音楽はなんだかんだ生まれているので、来年以降もそうしたものが聴けることを願っています。
 それでは、これがおそらく今年最後の更新になると思いますので、読んでくださったみなさま、よいお年を。