自分のルーツに関する話

昨日、Twitterでちょこっとつぶやいたことの整理を。

家系といえば、父方の曾祖父が海軍将校だったらしいと、1月程前に初めて知った。

http://twitter.com/nijuusannmiri/status/7290811388

マレーシアだかインドネシアだかで、食糧不足に陥ったが、近隣の村に物資を拠出して交換で食べ物を貰って凌いだとか、戦後の現地での軍事裁判でもそのおかげで現地の人から「あいつはいい奴だから」との証言を得て、罪を免れたらしいとか。父親の話なので、話半分に聞いてたが。

http://twitter.com/nijuusannmiri/status/7290943478

上から2番目のつぶやきはふぁぼられたりもしたみたいなんですけど、これだけだと、俺の父親が軍隊にいたみたいにも読めちゃうかもと思って、その前のポストがありますよ、というのをちょっと補足。俺の父親は1950年生まれで今年還暦。戦後生まれなんで、もちろん軍隊にいたはずもない。俺のルーツに関わる話でもあるので、Twitterだけじゃなくて、こっちにも書いておくことにした。


この話を聴いたのは、先月の中頃のこと。
俺には妹が1人居るのだが、これがまた兄に似ず美人の類でね、両親のいいパーツを集めてできたような顔。イマイチなパーツを集めたのが俺の顔。それで、その妹が今年結婚することになって、その結婚相手の親族との食事会というものがあった。そこに、結婚相手の昔の三田村邦彦似のイケメンの彼氏のお姉さんの旦那さんという人(分かりにくい)が陸自自衛官だそうで、食事会の後で、うちの家族だけになったときの雑談でその話題が出たのね。
で、そこで突然俺の父親が「そういえば俺のじいさん(父の祖父、つまり俺の曾祖父)は海軍で、職業軍人だった」とか言い出した、と。俺はそんなこと初耳だったので、ちょっと興味を持って聴いてたんだけど、どうもその父方の曾祖父は、割と偉い方の軍人だったらしく、上のつぶやきでは将校って書いちゃったけど、ま、士官以上ではあったらしい。父親もよく分かってないようだったんだけど、佐官以上とかなんとか。


それで、その曾祖父は、太平洋戦争でも出征というか戦地(南方らしい)に行っていた。海軍だから当然軍艦に乗ってたんだが、何でもたまたま負傷してしまって治療のために船を下りている間に、自分の乗るはずだった船が沈んで(というか、沈められて)しまったとか。割と悪運(と言っていいのかどうか)が強い人だったらしい。
それでまあ、上記のようなエピソードも経験したらしい。軍艦が沈んだ時期とどっちが先のことなのかよく分からない。食糧不足に陥った状況というのもよく分からない。海軍だから、よく悲惨なエピソードを耳にする陸軍みたいな状況とはまた違うんじゃないかな、くらいのことは思うけれど。
部隊なり何なりの長クラスではあったのだろうから現地の人たちとの交渉で物資の拠出もできたんじゃないかな、という意味では、父親の話はそれなりに信憑性があるようにも思える。ただ、俺の父親という人は小さな話も大きめに話す傾向が割とある人なので、多少割り引いて考えた方がよさそうだ。
その父親曰く「自分らの食うものも無くなってきて困ったんだけど、それを現地の村の人に『俺たちの持ってるものはこれだけなんだけど、これを出すから、お前らの食糧も出してもらえないか』とか言って交渉して、何とか食いつないだらしい」ということだそうだ。
これが本当だとすると、結構な英断だったと言っていいんじゃないだろうか。真偽はの程は微妙だが。
で、戦後にその現地で行われた軍事裁判でも、その現地の村の人から「あいつはいい奴だから許してやってくれ」というような証言がしてもらえたおかげで、日本に帰ってこられたらしい。
というような話を俺の父親は、その父親(つまり俺の父方の祖父)から聴かされたという。祖父は曾祖父が訪れたそのマレーシアかインドネシアの村へ行ってみたいという希望を持っていたらしいが、結局それが叶わぬまま亡くなった。俺は、父方の祖父が亡くなった後に生まれたので、その辺りのことは全然知らなかったのだが。*1


とまあ、話としてはこれだけだし、これを知ったからといって、俺の人生が何か大きく変わるという話でもない。でも、歴史の教科書くらいでしか触れたことのないような時代の話に、俺の比較的近いルーツにあたる人が深く関係しているらしいということが興味深かった。今後調べる機会があれば調べてみたいとも思う。

*1:ちなみに母方の祖父も、俺が生まれる前に亡くなっている。