「茶髪云々問題」には、今のところあんまり関心ありませんが…、

昨日書いたブコメ。↓

nijuusannmiri 人間, 人間関係, 世間 ジョニー・デップのあれは間抜けだけれど、間抜けゆえに愛らしかったり。刺青は一生もんです。/茶髪は…、どうでもいいかな。自分の子がやりたがったら、「真っ当に稼げるようになったら好きにしろ」と言いたい。 2009/03/17

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これに対して、このような反応を頂きました。

b:id:naok1991 人生, 心理, 教育, 社会 ↓まっとうに稼げないこともある。そして、茶髪で生活保護を受けると不正受給扱い。 2009/03/17

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んー、何から書けばいいかな。
例えば、

ついでにジェンダーとは関係ないけど、茶髪も自由にすべき。なんでいけないんだ!なにがいけないんだ!制服のように、特に理由もなく皆同じ黒髪にしよう、脱色させないでいようなどと、何かの変態プレイではないのか!そんなのは個人間の契約で行うべきであって、校則規則にすべきではない!

↑で指摘したように、「ルールなんだから当然」とされたものが、単なる差別であり変態プレイだったということもあるのです。だからこそ、「ルールだから」と無条件に肯定されてはならないのです。「ルールだから」はトートロジーって感じで無意味です。

不当なルールは守らなくていいんです!守るべきではないんです!



茶髪や脱色?

日本人だから黒髪じゃないといけませんか?人種差別的ですね。

スカートの丈?

短すぎず長すぎない丈って一体どんな価値基準で決めてるんですか、いい加減な都合で振り回して嫌な人ですね。



学校は今すぐ変態的差別を中止しろ!その校則は間違っている!

不当なルールを守る義理はないので「ルールなんだから当然」は全然当然じゃないだろう、当然。 - 腐男子じゃないけど、ゲイじゃない

こういう意見には、俺は基本的には賛成です。少なくとも、学校のルール(校則)によって縛られるべき問題ではないと考えます。ましてや茶髪を理由に卒業式に出席させないなんていうのは頭おかしいんじゃないの、くらいには感じます。
自分の髪の毛の色をどうするか、というのはプライベートの領域の問題であって、その領域に学校が介入するのは筋違いだろう、と。髪の色以外にも、プライベートな領域を規制する学校のルールというのは多いわけですが。


…と、ここまではパブリックとプライベートの関係という視点から見た意見です。ところが、上記の俺のブコメはそうではありません。自分とそのこどもの関係、つまり家族というプライベートな関係性の中での問題について書いています。
「茶髪? どうでもいいよ」ということを俺が言う時、それは「自分やその家族以外の人間が、髪の色をどうしようがどうでもいいし、気にしないよ」ということを意味しています。そこから「髪の色についてルールで縛るなんて馬鹿げてる」という考えにも繋がります。*1
しかし、家族内の問題であれば、話が変わってきます。
親としてこどもの養育やしつけについての方針を考えた時に、「真っ当に稼げるようになったら好きにしろ」と、こどもには言うだろうということなわけです。
まず、自分の好みの問題として、生来の髪の色を変えるということを俺はそんなに好みません。他の人はともかく、俺自身はそういうことをしない、ということです。
それで、自分のこどもに対しては、自分が好まないことをやらせるというのもおかしなことですから、今のところ髪の色を変えるようなことはさせていません。
で、問題なのは、こどもが自分の意思で「髪の色を変えたいんだけど」と言ってきたとき。
明らかに、俺の好みには合致しない希望です。そこで俺が思うのは「親の(というか俺の)庇護下にあるうちは、ある程度は親の好みに従え」ということ。「ある程度」がどの「程度」なのかというのも大問題なのですが、俺としてはどうしても俺の好みに従わせなくてはならない、とまでは思ってません。というか、無理。じゃ、どこに線を引くのか。それが「真っ当に稼げるようになったら」という線。
「真っ当に」というのは、「違法でない手段によって」というくらいの意味。高校生くらいになればアルバイトの一つくらいやるかもしれないし、それによって得た賃金で髪の色を変えるよと言われれば、それを止めることはしないだろう、と。小中学生のうちでも、自分の小遣いを貯めて「どうしてもやりたい!」ということになれば、認めるかもしれない。その程度の「程度」を考えてます。
要するに、ただ「髪の色を変えたいから金出してくれ」と言われても金を出してやる気は今のところ無いよ、ということですね。*2
そして、これはあくまでも俺の家族内でのプライベートな話にとどまる問題なので、他の子がどうしようと別に気にしません。というか、こっちがどう思おうとどうしようもない話なので、本当にどうでもいいです。


さて、naok1991さんのブコメに対してですけど、「まっとうに稼げないこともある」というのが俺のこどもについてのことであれば、「じゃ、諦めな」という話で終わりです。(何事も例外は付き物なので、終わらない可能性もありますが。)
そうではなくて一般論としてならば、「まっとう」であろうがなかろうが好きにしたらいいじゃない、ということになりますかね。
あと、「茶髪で生活保護を受けると不正受給扱い」というのは、世間にそういう風潮があることは否定できませんが、俺個人は全然そう思いませんね。生活保護というのは、支給された金をどう使おうと、実質的にその世帯ごとの裁量に任されている制度です。その範囲内で、髪の色をどうしようが自由です。それで、結果的に生活費が圧迫されても、それが本人が望んだことなら仕方ない。相談されれば「金銭管理をしっかりしようね」といったアドバイスをするかもしれませんが、それ以上は何もできない。それに、きちんと何の問題もなく生活できているなら、なおさらとやかく言うことではない。そういう認識です。


まー、あと、余談ですけど、そもそも「茶髪云々」って黒髪前提みたいな話になってるような気がしますが、人間の髪って黒ばっかりじゃないですよね。
俺には妹が一人いるんですけど、もともと色素がちょっと薄いせいか、髪の毛の色が茶色いんですよ。それで一度、妹が中学生のときに親が髪の色の件で学校に呼び出される、ってなことがあって「あほらし」と思ってました。
うちのこどももそうなる可能性があるわけで、そうなったらやっぱり「あほらし」と思うでしょうね。
で、うちの子が生来茶色の髪で、「黒くしたい」とか言っても、俺の意見は変わりませんよ、と。これは、プライベートな領域の問題。

ちょっと追記

えーと、要するに、私的な領域においての感覚としては、俺は「生来の髪の色を変えるのに抵抗ある」ということです。黒でも茶でも赤でも金でもその他でも基本的には一緒。それを変えたいなら、自分で何とかしなさいよ、違法でない手段によって、と。それなら、俺も何も言えないよ、ということ。
こどもを自分の思い通りにしたい、という思いがないとは言いません。というか、しつけというのは多かれ少なかれ、そういう側面があるでしょう。とはいえ、ごく常識的なマナーを身に付けさせるとか、そういったことに比べて優先度が高い問題では全然ないので、こどもが強硬に主張したらあっさり折れる可能性はゼロではないですね。
ま、その程度の問題だろうということで、関心はそんなに高くはないです、やっぱり。
あと、繰り返し書いときますけど、校則で髪の色を規制するとか、反対ですよ、俺は。

*1:ただし、じゃあ俺がそのルールを改めるために行動するかと問われれば、それはちょっと微妙です。他にもやることあるしな、そのルールに直面してから考えるわ、って感じ。

*2:「コーラとかオキシドールでやる」ということになったら、あれはなかなかきれいにやれないんで、「かっこわるー。プププ」という反応をするような気が。分からんけど。