いい加減、『スカイ・クロラ』について書きますよ。

こちらで予告してたネタ。→そのうち、書く。 - 23mmの銃口から飛び出す弾丸は
でも、『ドラゴン・キングダム』については書くのを諦めました。soulfireさんのレビューが熱くて素敵だったので、そちらをどうぞ。→http://d.hatena.ne.jp/soulfire/20080807/1218083021


で、d:id:Dersuさんのエントリを読みました。→2008-08-26 - 挑戦者ストロング

前の方の座席に座ってたオレは、上映が終わると後ろを振り向いて他の客の顔を見てみた。ほとんどの人は「うわあ…何これ…」みたいな険しい表情をしてた。道端でネコの死骸を見かけた人の顔だったぜ。それ以外の人は寝てるか、寝起きの顔だった。こういう極めて普通の反応を一切なかったことにして、やれ若者へのメッセージだのやれ時代性だのともっともらしいことを言われてもそんなん知らんがなと思う。ああ、こういうこと書いてると友達なくすなあ。でもホントにそう思うんだよなあ。

2008-08-26 - 挑戦者ストロング

そのブコメ

2008年08月27日 nijuusannmiri 映画 うひゃあ。そうですか。むしろ、初めて押井作品で寝なかったな、と思ってたんだけどね。

はてなブックマーク - 「スカイ・クロラ」でひどい目に遭う 挑戦者ストロング

僕、わりと映画館で寝ちゃう方なんですよ。最近は見る本数自体が少ないので*1、そうでもありませんが、『ラスベガスをやっつけろ』とか『ミッション・インポッシブル2』とかは一緒に見に行った連れに呆れられるほど、豪快に寝たなあ。ほんと、見てないんで、その映画が面白かったのかつまらなかったのか、言えないくらい。アクション物でもアート系でも、寝る時は寝るし、ちゃんと見る時は見てるんですけどね。
思うに、寝るか寝ないかは、その日の体調とか寝不足かどうかとか、そういうことに左右されてる気もします。
さて、『スカイ・クロラ』はそういう意味では、きちんと見れましたので、体調はそう悪くなかったのかな、と。
考えてみると、押井守作品を劇場で見たのは初めてだった、かも。『攻殻』も『イノセンス』もDVDで見た。そして、両方とも初めて見たときは、寝た。何度か見返すうちに、「あー、結構面白いじゃんか」と思うようになりましたが。
で、結局『スカイ・クロラ』はどうだったんだよ、という話ですが。物語自体は、嫌いではないな、と。日常が戦争って、こんなに淡々としてていいのか、とも思いつつ、案外こんなもんかもしれないな、とも感じさせられたし。キルドレっていかにも押井さんが好きそうな設定だなー、とか。各キャラクターのバックグラウンドも何となく想像できるように作ってあったのは、好感持てましたね。ま、そんなの平均以上の作品なら、当たり前にクリアしてるはずのことですけど。
ただ、Twitterなんかでも散々つぶやいてますが、2Dと3Dの映像のギャップが気になって仕方なかった。これ、絶対意図的に演出してると思うんですが、その意図が分からない。誰か分かる人、教えてください。『攻殻』や『イノセンス』もその気はあったのですが、この作品はそれが際立っている。誰だっけ、『ロジャーラビット』って言ったのは。
でもでも、伏線は一応、大体回収してたし、変に韜晦するような台詞も少なかったし、物語としてはすごく分かりやすかったので、「あー、一般向けに作ろうと頑張ってる」とも思った。そこは、映画の評価ポイントじゃないんだけど。
スカッとする作品では全然ないし、そうでないにしても「つまらない」と思う人が居ても当たり前というか、誰にでもお薦めしたいような映画ではなかった。押井守に興味のある人は、見るべきでしょうが。
なんだか歯切れが悪いですが、空中戦のシーンがあまりにもかっこよかったこともあり、そこまでこき下ろす気にもなれない、なんとなく心に引っかかることの多かった、へんな映画でした。

*1:今年の夏なんて、『ドラゴン・キングダム』と『スカイ・クロラ』と『ダーク・ナイト』しか見てない。『DMC』見てー。