90年代(私的)ベストディスク10(洋楽編)

ちと、古い話題になりますが、『ロッキング・オン9月号』rockin'on (ロッキング・オン) 2006年 09月号 [雑誌]に、「90年代ベストディスク100」という企画が載っていて、それを読んでたら、自分でも90年代ベストディスクを選んでみたくなりました。なので、やります。(リハビリも兼ねて。)
ただ、「90年代のベスト」というのは、僕にとっては「人生のベストディスク」とほとんどイコールなので、かなり悩みました。一応、対象は洋楽に絞って、かつ1アーティスト1枚に限る、というルールです。
個人的なものなので、90年代の(主に)ロック入門みたいなものを期待されるとちょっと違うかな、と。(根がミーハーなので結果的にそうなっちゃってるかもしれませんが。)参考にしていただいても構いませんが、実際に聴く際には、自己責任でお願いします(笑)。



THE THE『DUSK』

Dusk

Dusk

いきなり地味ですいません、って感じですが、これが僕にとっての90年代どころか生涯におけるベストディスクなんです。無人島に持っていく、棺桶に入れてもらう一枚ですね。言葉で説明するのは難しいけれど、僕が聴いてきた音楽の中で最も「美しい」と感じたアルバム。タイトルのとおり、「黄昏」を(あるいはそれを見たときの感情を)音楽にしたら、こうなるんだろうな、という作品。超傑作。
日本盤は一応こちら(でも、今って実質廃盤状態なのか?)→asin:B000064PRS
あと収録曲のMUSIC VIDEOを発見したので、参考までに→http://www.youtube.com/watch?v=MgInzPvGCJk&mode=related&search=



NINE INCH NAILS『BROKEN』

Broken

Broken

92年発表のEP。この後に出た『THE DOWNWARD SPIRAL』も傑作なんだけれども、出会いの衝撃度と取っ付きやすさでこちらを選びました。インダストリアル・ロックというジャンルの一つの到達点であり、その後、ジャンルをまたいで無数のフォロワーを生み出した作品。音楽って暴力なんだ、と気付かせてくれた。なぜか、収録曲の“WISH”でグラミー賞のベスト“メタル”パフォーマンスを受賞。あの時は笑った。なんでメタルやねん、みたいな。
日本盤はこっち→asin:B00005GSWY



NIRVANANEVERMIND

ネヴァーマインド

ネヴァーマインド

これはやはり外せないかな、と。僕の10代の過ごし方に多大な悪影響(笑)を及ぼした作品。でも、これが「本物」のロックというもので、唯一無比のものなんだ、と今でも本気で思ってます。



MANIC STREET PREACHERS『THE HOLY BIBLE』

パンクでもないし、ハードロックでもないし、ジャンルわけしにくいなぁ、などと言われているうちに、本国イギリスでは国民的バンドになってしまった人たち。でも、デビュー当初から日本では人気が高かったですね。このアルバムは、彼らがまだ本国でブレイクする直前の作品。そして、彼らが、最も政治的で闘争的であったときの作品でもあります。この後、ギターのリッチーの失踪によってバンド自体が大きく変化を余儀なくされます。結果として、それがブレイクのきっかけになってしまった、という皮肉。僕は、今のマニックスも好きだけれども、このアルバムがいちばん好きだな。
ちなみに、こんなものもあります→asin:B000666VKQ



RAGE AGAINST THE MACHINE『EVIL EMPIRE』

レイジの場合は、ファーストを代表作に挙げる人が多いように思うけれど、個人的にはこのアルバムに思い入れがあります。1曲目の“People of the Sun”と2曲目の“Bulls on Parade”が恰好良すぎ。



PEARL JAM『Vs.』

Peal Jam Second Album

Peal Jam Second Album

レイドバックした後期の音楽性も嫌いではないけれど、僕にとってこのバンドは高性能ハードロックバンドだったので、このアルバムはそういう意味で最高です。



TOOL『AENIMA』

アニマ

アニマ

初めて聴いたときは「異常」な音楽だと思った。今でもそれは変わってません。はてなダイアリーキーワードに『21世紀のキングクリムゾン』って書いてあって、ちょっと受けた。フォロワーもたくさんいますが、この境地に達しているバンドは皆無。



RADIO HEAD『PABLO HONEY』

パブロ・ハニー

パブロ・ハニー

いやぁ、これがいちばん迷った。だって、RADIO HEADって言ったら普通『OK COMPUTER』とか『THE BENDS』でしょう? でも、なんだかんだこのデビューアルバムをいちばんよく聴いてたし、今でも聴くもんなぁ。今の小難しい(それはそれで好きだけど)音楽とは全然違う、普通のギターロック。でも、最高。中でも“ANYONE CAN PLAY GUITAR”が超名曲です。



U2『ACHTUNG BABY』

アクトン・ベイビー

アクトン・ベイビー

うん、U2の最高傑作はこのアルバムです。“ONE”を聴いて泣け、って感じ。



KORN『LIFE IS PEACHY』

ライフ・イズ・ピーチィ

ライフ・イズ・ピーチィ

今のへヴィロックの元凶、いや元祖的存在。この後の『FOLLOW THE LEADER』以降の作品も大好き。でも、一枚選べと言われたら、これかな。1曲目の“TWIST”はあらゆる意味で衝撃的です。取っ付きにくそうで、繰り返し聴いているうちにだんだん良くなってくる、“スルメ”アルバムですね。



MARILYN MANSON『ANTICHRIST SUPERSTAR』

アンチクライスト・スーパースター

アンチクライスト・スーパースター

やっぱりね、NINE INCH NAILSトレント・レズナーがプロデュースしてるってだけで、もうポイントが高いわけですよ。このアルバム以降も、聴いてるし好きだけど、はっきり言って、この時期がいちばん輝いてた。




…というわけで、「ベストディスク10」と言いながら、11枚選んでしまいました*1が、まぁ、洋楽に関しては大体こんな感じです。僕の音楽の趣味も大体分かるかな、と。2000年代に入って、これにヒップホップや女性ボーカルものが加わってきてますけど、基本はこれ。
邦楽についても、そのうち書くかも。

*1:でも、この記事を書くきっかけになったロッキング・オンの記事も、「100」と謳いながら200枚選んでるし、別に構わないよね。